化粧品は破損しやすいため、発送時には注意が必要です。
ファンデーションや化粧水など、化粧品の種類によっても注意点が異なります。発送の際に注意すべき点と梱包のコツについて解説します。
目次
化粧品発送時の注意点
化粧品は取り扱いに注意を必要とします。化粧品を発送する際に注意すべき点を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
また、何を重視するかによっても注意点は異なるので、送る品に合わせて考えていきましょう。
- 衝撃に注意
- 高温に注意
- 破損に注意
- 送料に注意
衝撃に注意
ファンデーションやアイシャドウなどの「粉をプレスしている化粧品」に関しては、発送時は特に衝撃に注意する必要があります。
衝撃を受けると粉が割れ、商品価値を著しく損なってしまいます。
ファンデーションやアイシャドウ以外にも、アイブローやチークなどのプレストパウダー系はすべて衝撃に注意が必要です。
高温に注意
口紅やリキッド系のアイシャドウなど「液体や半練り状態の化粧品」は高温で溶ける可能性があります。
リキッドはすでに液体ですが、化粧品(主にメイクアップ商品)に使用されるリキッドはある程度粘性が高く、ボトルを逆さまにしてもすぐには液だれしないようになっています。
しかし、高温になることで粘性が低くなり、流れ落ちやすくなるので注意が必要です。
液体や半練り状態の化粧品を超低温に保つこともおすすめできません。低温状態に管理すると品質が変わり、常温に戻ったときに油分が固まるなどの著しい品質低下を招くことがあります。
破損に注意
化粧水や美容液などの基礎化粧品は破損にも注意が必要です。ガラスや薄いプラスチックボトルに入っていることが多く、落下や圧力をかけることで割れてしまうことがあります。
また、ガラスや薄いプラスチックボトルに入っている化粧品は主に液体なので、割れた後に周囲の化粧品のパッケージにシミをつくり、販売できなくなってしまうこともあります。
ボトルが1つ割れることで外装箱全体の化粧品が販売できなくなる恐れもあるので、重量にも配慮しつつ衝撃に注意する必要があります。
乳液やファンデーションの一部も、高級感を出すためにガラスパッケージや強度の低いプラスチックのパッケージを用いていることがあります。
段ボール箱に入れる個数や取り扱い方にも注意し、慎重な発送を心掛けましょう。
送料に注意
化粧品は単価が安いものも多いですが、発送時の注意点が多いため、意外と送料が高額になります。
しかしあまりにも送料が高額になると化粧品の単価に見合わず、価格と送料のバランスが取れなくなってしまいます。
送料がかさむときにはできるだけまとめて発送するなどの工夫をして、送料を抑えるようにしましょう。
発送前の化粧品梱包の注意点
化粧品は取り扱いが難しく、プレストパウダーが割れたり、ボトルが割れたり、熱によって品質低下・液だれが生じたりすることがあります。
しかし、梱包に注意をすることで、発送による破損や品質劣化を防げることがあります。化粧品の梱包における注意点を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 個装箱内に緩衝材を入れる
- 個装箱の外側を緩衝材で包む
- 内装箱と個装箱の間にすき間がないかチェックする
- 温度管理・取り扱いについて外装箱に明記
- 梱包がほどけないように注意する
個装箱内に緩衝材を入れる
個装箱内で化粧品が揺れると、化粧品のボトルやプレストパウダーが破損する可能性があります。
個装箱内に余計な空間があるときは、ナイロン袋やプチプチ(気泡緩衝材)を入れて、揺れを最小限に抑えるようにしましょう。
個装箱の外側を緩衝材でラップすることでも破損防止は可能です。
しかし、商品により近い個装箱の内側の空間を埋めるほうが、特にプレストパウダー系の化粧品には破損防止効果が出やすくなります。
手間はかかりますが、個装箱内に緩衝材を丁寧に仕込んでみましょう。
個装箱の外側を緩衝材で包む
個装箱の外側がビニールラッピングされているときや、箱がすべて糊付けされているときなどは、個装箱を開けて緩衝材を仕込むことができません。
また、開封可能な構造の個装箱でも、商品との間にほとんどすき間がなく、緩衝材を入れるスペースがないときには、個装箱の外側を緩衝材で包むようにしましょう。
なお、個装箱をいくつかまとめて緩衝材で包むこともできますが、衝撃に弱いプレストパウダー系は1つ1つラッピングするほうが高い破損防止効果を得られます。
手間はかかりますが、個装箱の外側から1つ1つラッピングするようにしましょう。
内装箱と外装箱の間に隙間がないかチェックする
内装箱と外装箱の間に隙間があるときは破損の可能性が高まります。エアパックなどの気泡緩衝材やくしゃくしゃにした紙を入れて、内装箱が外装箱の中で揺れないようにしましょう。
ただし、新聞紙等の印刷した紙は、内装箱にインクが移る可能性があるので避けてください。ざら紙やクラフト紙(両更クラフト紙)などの色移りの心配のない紙を選びましょう。
温度管理・取り扱いについて外装箱に明記
発送する側が丁寧に梱包しても、受け取り手の扱い方や保管方法に問題があれば破損や品質劣化につながることがあります。
後でどこに問題があったのか揉める原因にもなりますので、温度管理や取り扱い、保管方法について分かりやすく外装箱に明記することをおすすめします。
ただし、注意点を詳しく書きすぎて文章が長くなってしまうと、受け取り手が注意点を理解しづらいことがあります。
「直射日光を避けて冷暗所に保管してください」「衝撃に弱いので上げ下ろしに注意」など、要点をシンプルに書くことが大切です。
梱包がほどけないように注意する
緩衝材をしっかりと仕込んでも、梱包テープが開いてしまうなら、内装箱や個装箱が滑り落ちて破損につながることがあります。
梱包テープをしっかりと留め、不用意に段ボールが開かないように注意しましょう。
また、段ボール自体の強度にも注目する必要があります。ガラス瓶に入った化粧水などの重量が重いものを入れるときには段ボール箱も相当の強度があるものを選ぶ必要があります。
さらに、段ボール箱に大量の商品を入れないことでも、破損を防げます。
段ボール箱にあまりにも多くの商品を入れると、段ボール箱が破損したり、重すぎて運ぶ途中に落としてしまったりすることがあります。
無理のない範囲で箱に詰め、破損や落下を防ぐようにしましょう。
化粧品発送の送料を安くするコツ
温度管理や取り扱い上の注意点が多いことから、化粧品は送料が高くなりがちです。また、緩衝材を多く使うため体積が大きくなるのも送料が高額になる理由の1つです。
化粧品発送の送料を低く抑えるコツについて見ていきましょう。
パレットに収まる大きさの段ボール箱を使用する
一般的なパレット(1100mm×1100mm)で発送できるような段ボール箱を使用することで、送料を安くできます。
また、パレットを使用せずに段ボール箱のままで発送するときも、できるだけスタンダードな大きさの段ボール箱に化粧品の内装箱や個装箱が収まるように、梱包を工夫しましょう。
まとめて発送する
できるだけまとめて発送することで、送料の単価を抑えられます。
いくつかの配送業者に見積もりを依頼し、化粧品の取り扱いに慣れている業者の中から送料が低い業者を選びましょう。