2021.03.30
段ボールのライナーについて詳しくなろう!種類や素材、使い分けを解説
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梱包や配送などさまざまな場所で利用されるダンボールですが、日本では約90%以上がリサイクルされています。
皆さんの生活の中でも、ダンボールは非常に身近な存在だと思います。
しかし、ダンボールをリサイクルをするときの全体の流れやメリットを知っている人は少ないのではないでしょうか?当記事では、
ダンボールをリサイクルする流れやメリット、リサイクルできない素材について紹介していきます。
目次
ダンボールをリサイクルすることには、実はさまざまなメリットがあります。主な3つのメリットを見ていきましょう。
ダンボールを燃えるゴミとして廃棄すると、焼却する際に二酸化炭素(CO2)を排出します。
二酸化炭素が増えると地球温暖化につながり、生態系の変化や砂漠化といった状況を加速することにもなりかねません。
しかし、回収して洗浄、再利用するリサイクルなら、二酸化炭素の排出を抑制でき、地球温暖化の抑制にも繋がります。
ダンボールを焼却する際にはダイオキシンが発生する恐れもあります。環境負荷を低減するためにも、ダンボールはリサイクルするようにしましょう。
また、製品の製造から使用、廃棄、再利用までの過程を通して環境に与える影響を評価する方法にLCA(Life Cycle Assessment)というものがあります。
ダンボールはLCAの観点においても二酸化炭素の排出量が少なく、環境に優しい包装資材です。廃棄ではなく再利用を選ぶことで、さらに地球環境への負荷を低減することができるでしょう。
ダンボールを新たに製造する場合には、森林伐採を回避することはできません。しかし、リサイクルするならば資源の再利用が可能になり、森林保全にも繋がります。
森林は二酸化炭素を減らし、地球温暖化を抑制するために重要な役割を果たしています。ダンボールをリサイクルすることで貴重な森林資源を守っていきましょう。
また、再利用することで、製紙原料の安定確保にも繋がります。
文書のデータ化が進み、紙資源の必要性はかつてよりも減ってはいますが、まだ紙媒体の必要性がなくなったわけではありません。新たに製造するダンボールの量を減らすことで、紙資源の安定供給も可能にします。
ダンボールをリサイクルすることで、廃棄物の処理費用を削減できます。
また、リサイクルしないで放置したとしても、ダンボールは100%天然素材であるため、いつかは自然に還ります。
さらに、リサイクルされた古紙製品は安価で購入できるので、ダンボールはリサイクルしてもしなくてもコスト削減に繋がる素材と言えるのです。
日本のダンボール回収率は95%以上で、利用されたダンボールのほとんどが廃棄ではなくリサイクルされています。
ダンボールはリサイクルされると、ダンボールや紙筒として再び利用できる状態になります。
古紙回収・製紙・ダンボールの3つの業界が資源循環を支えていると言えるでしょう。
ダンボールは回収・生産・加工のシンプルなステップでリサイクルされます。
それぞれの工程を紹介します。
家庭のダンボールは自治体や自治会、古紙回収事業者が回収し、企業のダンボールは古紙回収事業者が回収することが多いです。
なお、古紙回収事業者の中には持ち込みによる回収も受け付けていることがあります。
回収したダンボールを水で繊維状にし、砂やプラスチックなどの異物を取り除きます。
異物のない繊維をワイヤーの上に吹き付けて均一に広げ、乾燥させてシート状にします。最後にプレスをかけ、均一の厚さにすると新たなダンボールの完成です。
生産されたシート状のダンボールは、箱型に加工して利用しやすいようにします。
必要に応じて切り込みや糊付け、印刷加工を施し、さまざまな企業・個人に折り畳んだ状態で届けます。
防水加工をするために、ダンボールの表面をワックスで覆ったものを「ロウ引きダンボール」といいます。
古紙再生促進センターではロウ引きダンボールを禁忌品として定めており、リサイクル対象外となっています。
ロウ引きダンボールと通常のダンボールが混ざってしまうと、リサイクル後のダンボール原紙に「油しみ」ができてしまい、売り物にならなくなってしまいます。
製紙メーカーにとっては大きな損害に繋がるため、消費者や小売業者は必ずロウ引きダンボールは通常のダンボールと分けて保管しておき、ロウ引きダンボールは燃えるゴミなどの自治体で定められた方法で廃棄するようにしましょう。
通常のダンボールに一枚でもロウ引きダンボールが混入していると、誤ってリサイクルする可能性があり、製紙メーカーに多大な損害を与えかねません。
消費者や小売業者がロウ引きダンボールと通常のダンボールを区分けして処分することが大切ですが、簡単に見分けることができるのでしょうか。
見分ける際に役立つ2つの方法を紹介しますので、ぜひ覚えておきましょう。
普通のダンボールは「明るいキツネ色」ですが、ロウ引きダンボールは「こげ茶色」で、両者を並べたときに明らかに暗い色をしています。
特にロウ引きダンボールは輸入生鮮食品に使われていることが多いため、英文が印刷されていることも判断材料になるでしょう。
なお、ロウ引きダンボールは通常のダンボールの表面をワックス加工したダンボールなので、表面を触るとロウが手に付着し、少し滑るような感覚があります。
また、見た目もワックスで光っていますので、通常のダンボールのような乾燥した質感ではありません。
日本では「段ボールリサイクル協議会」という団体が、ダンボールのリサイクルマークを定めています。
段ボールリサイクル協議会が定めたマークは、世界共通のリサイクルシンボルとしてそのダンボールがリサイクル可能であること、ロウ引きダンボールではないことを示しています。
消費者や小売業者もリサイクルマークを目安に、リサイクルすることができるでしょう。
リサイクルマークには、「リサイクル」もしくは「ダンボールはリサイクル」の文字が添えられています。
そのため、リサイクルマークを見たことがない方も、そのダンボールがリサイクル可能であることを容易に理解できるように配慮されています。
なお、ダンボールを製造する業者や印刷する業者には、リサイクルマークを表示することは義務付けられていません。
リサイクルマークが表示されていなくても、ロウ引きダンボールでなく、なおかつ油しみがなく、梱包テープやホチキスの針などの余計なものが付着していないならばリサイクルすることができます。
地球温暖化を防止し、限りある資源を守るためにも、ダンボールをリサイクルしていきましょう。
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