軟包装・フィルム袋

ブリスターパックとは?種類や製造方法を徹底解説!

2021.03.30

ブリスターパックは様々な商品のパッケージに使用されていますが、実際どのようなパッケージのことか詳しく知らないという人は多いのではないでしょうか。

 

そこで本稿ではブリスターパックの種類や製造方法などを徹底的に解説します。パッケージングの方法でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

 

ブリスターパックとは?

 

ブリスターパックとは、「透明のパッケージ」のことです。

 

シャープペンシルやハサミ、ミニカーなどの一般的なパッケージをイメージしてください。プラスチックが商品を包み込むように成形されているものや、表面は商品の形に沿ってプラスチックのパッケージで覆われ、裏面の台紙に取り扱い方法などが記載されているものを思い浮かべたのではないでしょうか。厳密には種類が異なりますが、総称してブリスターパックと呼ばれています。

 

商品に沿って水を膨らましたようにプラスチックが成形されていることから、ブリスター(Blister「水ぶくれ」)という名称が付けられたようです。

 

なおブリスターパックは商品の形状に合わせて成形可能なため、幅広い商品のパッケージングに用いられています。先ほど例に挙げた「シャープペンシル」や「ハサミ」などの文房具や「ミニカー」などのおもちゃ以外にも、「錠剤」などの薬品、「歯ブラシ」などの日用品にも使用されています。

 

ブリスターパックの種類

ブリスターパックは大きく3つの種類があります。

 

種類 使用されている商品例
熱圧着型のブリスターパック
  • 芳香剤
  • ボタン電池
  • 接着剤
  • 金具
  • 乾電池
台紙差し込み型のスライドブリスターパック
  • 文房具
  • カミソリ
  • ヘアーブラシ
  • おもちゃ
  • ハンドクリーム
  • 接着剤
シェルパックブリスター
  • 工具類(六角ペンチなど)
  • 高井田はさみ
  • ドアノブ
  • ボディクリーム

熱圧着型のブリスターパック

 

熱圧着型のブリスターパックは、成形済みのブリスターパックと台紙を熱圧着でくっつけるタイプのパッケージです。

 

熱圧着型のブリスターパックの利点は、ブリスターパックと台紙の間に隙間がなくなるため商品が外に飛び出す危険性を排除できることです。したがって、「ビーズ」や「芳香剤」などの薄い(または小さい)商品をパッケージングする際によく利用されます。

 

台紙差し込み型のスライドブリスターパック

 

台紙差し込み型のスライドブリスターパックは、台紙を差し込むタイプのブリスターパックです。

 

台紙差し込み型のスライドブリスターパックは「熱圧着型」とは異なり、台紙の前面をプラスチックが覆う形になるため高級感があります。

 

しかし、商品が密閉状態にはできません。そのため、ある程度大きさがある商品のパッケージングに用いられます。

 

台紙のコスト面では「熱圧着型」よりも優秀です。「熱圧着型」の場合は特殊な糊(のり)を使用するため台紙も相応のものを用意しなければいけませんが、「台紙差し込み型」の場合は特別な台紙を用意する必要がないため台紙のコストを抑えられます。

 

ただし「台紙差し込み型」にする場合は、台紙を差し込めるようにブリスターパックの端を折り曲げる必要があるため、その分の工賃がかかります。

 

シェルパックブリスター(別称:ダブル勘合パック)

 

シェルパックブリスターは、先述の「熱圧着型」や「台紙差込型」のように台紙で蓋をするのではなく、本体と蓋がすべてプラスチックで成形されたブリスターパックです。

 

全方位から商品が見えるパッケージのため、商品の見込み顧客に品質の安全性を一目で理解してもらえます。

 

ブリスターパックの製造方法

種類によって細かい製造方法は異なりますが、一般的に以下の流れで製造されます。

 

工程1:シートの加熱

 

シート状のプラスチックを加熱し、成形の準備を行います。

 

工程2:シートと金型をセット

 

工程1で加熱したシート状のプラスチックを金型にあてがいます。

 

工程3:シートを金型に密着

 

加熱したシート状のプラスチックを金型に密着させ、成形します。

 

工程4:シートを冷却

 

シートを冷却して成形した型を固定します。そして、金型を取り外します。

 

工程5:トムソン抜き

 

パッケージに必要な部分のみを切り抜きます。

 

工程6:後加工(折り曲げ・熱圧着)

 

「熱圧着型」であれば台紙にシートを貼り付ける加工を行い、「台紙差し込み型」の場合はシートを折り曲げる加工を行います。

 

工程7:納品

 

完成したブリスターパックを発注元へ納品します。

 

ブリスターパックの主要メーカー8社

 

ブリスターパックの主要メーカーをそれぞれの特徴とともに8社ご紹介します。

 

三和紙業

 

三和紙業は、大阪にある創業60年の老舗パッケージ会社です。

紙だけでなく化成品のパッケージも取り扱っているため、柔軟な発想で提案してくれる企業です。

三和紙業

 

パックスター

 

パックスターは、大阪にある真空成形に強い成形メーカーです。

 

成形だけでなく、金型の設計から自社で行っています。
海外から仕入れを行なったり短納期対応を行なっていることから、多くの取引先から高い評価を得ているようです。

 

パックスター

 

サトウパック

 

サトウパックは、岐阜県にある真空成形の加工と販売を行なっている会社です。

 

パックスター同様、自社内で金型の設計から製造まで行っており、短納期での対応も可能としています。また金型不要の規格トレーの用意もあるため、様々な要望に対して柔軟に対応しています。

 

サトウパック

 

ヨシダパッケージ

 

ヨシダパッケージは、神奈川県にある包装資材の製造販売を行なっている会社です。

 

真空成形トレー、ブリスターパックの製造販売だけでなく、真空成形金型製造、ダンボール製包装資材の製造販売など手広く事業を展開しています。

 

ヨシダパッケージ

 

谷川製作所

 

谷川製作所は、大阪にある創業50年の真空成形の製造販売会社です。

 

ブリスターパックなどの梱包・包装資材について、企画段階から製造までの全工程において適切な提案をしてくれます。

 

谷川製作所

 

樋口製作所

 

樋口製作所は、大阪にあるプラスチック製ケース・パッケージの総合メーカーです。

 

ブリスターパックだけでなく、クリアケース、円筒ケース、PET製容器などの製造販売を行っています。幅広いソリューションで最適な商品のパッケージを提案してくれます。

 

樋口製作所

 

梅田真空包装

 

梅田真空包装は、大阪にあるパッケージメーカーです。

 

梱包・包装資材における企画・開発・設計、成形加工・包装加工・印刷加工、各種発送、などパッケージの生産業務を一貫して行っています。

 

梅田真空包装

 

相模樹脂工業

 

相模樹脂工業は、神奈川県にある真空成形の製造販売会社です。

 

昭和40年より続く老舗企業で、自動車メーカーや電機メーカー、ゲーム関連企業など幅広い企業の梱包・包装資材の提供を行っています。

 

相模樹脂工業

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この記事を書いた人

株式会社パケナビ代表 杉山

弊社では包装資材全般の設計・製造・販売を行っています。化粧品、食品、トイレタリー製品などのトータルパッケージング納品が強みで、提携の物流網を活用し費用対効果の合うご提案をいたします。

弊社では包装資材全般の設計・製造・販売を行っています。化粧品、食品、トイレタリー製品などのトータルパッケージング納品が強みで、提携の物流網を活用し費用対効果の合うご提案をいたします。

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