2021.03.30
シュリンク包装とは?やり方やフィルムの種類、用途について解説
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ピロー包装機とは、食品をおいしく安全に包み込むピロー包装を行う機械のことです。1930年代にアメリカで開発されてから、日本ではインスタントラーメンの開発と同時に広まりました。
従来まで食品包装は食品を持ち運ぶことを目的として行われていましたが、技術の進歩とともに包装のデザイン性(パッケージ)の違いで商品の売れ行きが左右されるようになりました。
本稿ではそんな食料品の顔とも言えるピロー包装について、ピロー包装機の種類やそれぞれの違い、主要メーカーなどをご紹介します。
目次
ピロー包装とは、1枚のフィルムを筒状にして背中合わせで貼り付ける包装方法です。その形状が枕に似ていることから「ピロー」という名が付けられました。ピロー包装機は、このピロー包装を行うための機械のことです。
ピロー包装機には大きく2つの種類があり、それぞれ「縦型ピロー包装機」と「横型ピロー包装機」と呼びます。両者の違いや特徴について解説します。
縦型ピロー包装機は、筒状に成形したフィルムの上から製品を充填するタイプの包装機です。
縦型ピロー包装機が持つ機能はその種類によってさまざまですが、縦型ピロー包装機の導入を検討する上で特に注意すべき機能は大きく3つあります。それぞれ細かい仕様を確認するようにしましょう。
ガゼット装置 | ・ガゼット(マチ)を袋の側面または底面に作る装置 ・ガゼットは商品が入れやすい、商品が潰れにくいなどの利点がある |
---|---|
フィルムスプライサー | ・自動でフィルムをつなぐ装置 ・フィルム交換が必要な場合でも機械を止めなくて済む(稼働率UP) |
自動計量器 | ・設定した包装対象の製品の重さごとに排出させる装置 ・正確に重さが測れ、計量工程を自動化できる(生産性UP) |
なお、ガゼットとは「マチ付き」のことです。袋に折込を入れることで包装後に自重で自立したり、より多くのものを入れられたりするメリットがあります。
縦型ピロー包装機の包装工程は以下の通りです。
工程No. | 工程詳細 |
---|---|
1 | ロールから包装用フィルムを送り出す |
2 | 筒状に折り込んで、フィルムの両端(背シール部分)を合わせる |
3 | センターシール(背シール)でフィルムを筒状に固定する |
4 | フィルムを引き下げて、底面を溶かし付けて袋状にする(熱圧着) |
5 | さらにフィルムを引き下げ、内容物をホッパーから充填する |
6 | 頭シール(エンドシール)で密封し、カッターでカットする |
7 | コンベアで製品を送り出す(排出) |
縦型ピロー包装機では、商品を落下させて袋に詰め込むため落下の衝撃に耐えられないような商品には不向きです。以下のような商品であれば、落下による影響を受けないため適しています。
分類 | 製品例 |
---|---|
液体 | おでん、防虫剤 など |
粉体 | 香辛料、小麦粉、きなこ、粉末スープ、パン粉 など |
粘体 | 乾燥剤、農薬 など |
粒体 | スナック、米菓、ビスケット、クッキー、シリアル など |
横型ピロー包装機は、ベルトコンベアで製品を流しながら包装するタイプの包装機です。
横型ピロー包装機はさらに「正ピロー包装機」と「逆ピロー包装機」の2つに分類でき、それぞれ包装に適した製品の特徴が異なります。横型ピロー包装機を導入する際は、包装対象に適した種類のピロー包装機を選ぶように注意しましょう。
横型ピロー包装機の機能は、縦型ピロー包装機と同様に種類によってさまざまです。したがって、ここでは選定時に特に注意すべき機能を3つご紹介します。
噛み込み検知機能 | 包装途中で製品を噛み込んでしまった際に自動で機械を止めるための機能 |
---|---|
位置ずれスルー機能 | 適切な包装位置からずれてしまった製品を底部でシールせずに、連包で排出する機能 |
空袋防止検知機能 | 製品が排出されなかった際に自動で機械を止めるための機能 |
横型ピロー包装機の包装工程は以下の通りです。
工程No. | 工程詳細 |
---|---|
1 | ロールから包装用フィルムを送り出す |
2 | 製品をフィルム側に送り出す |
3 |
|
4 | 背シールをする |
5 | 底シール後にフィルムをカットする |
6 | コンベアで製品を送り出す(排出) |
先ほど横型ピロー包装機には「正ピロー包装機」と「逆ピロー包装機」の2種類があるとお伝えしましたが、包装過程はNo.3しか大きな違いはありません。
正ピロー包装機は製品を上から包み込む包装機です。そのため固形物やある程度大きさのある製品を包装するのに適しています。
製品例 |
---|
菓子パン、食パン、ラスク、クッキー、トレー入り冷凍食品、切り餅、インスタントラーメン、半生麺、鮮魚、海苔、海藻 など |
逆ピロー包装機は製品を下から包み込む包装機です。そのためマルチパック製品やバラバラの製品を包装するのに適しています。
製品例 |
---|
インスタントラーメン(5袋入り)、インスタントスープ、レトルト食品、サンドイッチ、弁当、チョコレート、アイス、ネギ、ナス、ニラ、ゴボウ、ニンジン など |
ピロー包装機の主要メーカーを5つご紹介します。
株式会社フジキカイは、愛知県に本社を構える自動包装機械の開発・製造・販売会社です。
希望の包装形態に合わせた製品の企画開発からラインシステム全般のコンサルティングまで一気通貫した支援を行っています。
日本ポリスター株式会社は、滋賀県に本社を構える包装機の開発・製造・販売会社です。
ピロー包装機だけでなく、シュリンク包装機やノートレイ包装機、上包み包装機、高性能ストレッチ包装機など幅広い製品群を取り扱っています。
株式会社ヨコセロは、広島県に本社を構える包装資材のスペシャリスト集団です。
食品容器やトレーなどの包装資材、シュリンク包装機やストレッチ包装機などの包装機、棚やコンベアーなどの物流機器など包装に関わることは幅広く取り扱っています。
大森機械工業株式会社は、埼玉県に本社を構える各種自動包装機の製造・販売会社です。
創業は昭和23年と歴史のある企業で、医薬品に特化した「医薬品用高速横ピロー自動包装機」などを製造しています。
ロック株式会社は、大阪府に本社を構える各種自動包装機の製造・販売会社です。厨房機器や農業用器具などの製造と販売も行っています。
また、当社は封函機・封函針のトップクラスメーカーとしても知られています。世界各国で段ボールの封函、製函などで活用されています。
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